どうもこんにちは、弁護士のうえのです。
先日、このような質問をいただきました。
司法試験の勉強をしていると、たくさん学説が出てきますが、どう勉強すればよいでしょうか。
受験生なら、誰もが抱く悩みだと思います。
学説はほどほどに
このようなことを言うと、法学部の法学者の先生方から、お叱りを受けそうですが、
学説の勉強はほどほどにしておくことが大事です。
というのは、司法試験では、学説をいくら覚えていても、合格に近づくわけではないからです。
学説を問う問題は少ないからです。
短答や論文で出題されても、現場で論理的に考えていただければ、ほぼ全てが対処できる問題です。
判例重視の傾向
特に、ここ10年の司法試験では、学説ではなく、判例を重視する傾向が強くなっており、
判例を勉強するほうが、合格への近道になります。
もちろん、学説の理解が、実務家になってから役に立たないと言うつもりは毛頭ありません。
学説を理解すれば、判例の理解が進むこともありますし、
いざ法律家になって、判例がない事件を担当する場合に、学説が参考になることもあります。
しかしながら、
①今日の司法試験では、学説ではなく判例を重視した出題がなされていること
②受験生がはまりがちな学説は、そのほとんどが、最高裁によって判断・解決済みのものであること
を考えると、
学説の修得に時間をかけることは、限られた勉強時間として、もったいないと思います。
実務家になる!
真面目な受験生ほど、
学説を理解しようと、学説の学習にのめりこんでしまいがちで、その結果、司法試験の受験期間が長くなる傾向があります。
しかしながら、
我々は、実務家になるのであって、研究者になるわけではありません。
司法試験は、実務家への登竜門であり、研究者になるための試験ではないのです。
どうか、司法試験・予備試験の受験勉強において、学説ではなく、判例に比重をおいて下さい。
それでも学説を勉強したい
それでも学説を勉強したいという方は、
ぜひ、司法試験に合格してから勉強していただければと思います!
法律家になれば、前例のない法的トラブルに立ち向かわなければならいないことは、少なくありません!
そのとき、学説を勉強することになりますので、そのときに思う存分、学説にはまっていただければと思います!
かくいう私も、最近、気になる学説がありまして、ゴニョゴニョ・・・
最後までお読みいただきありがとうございました!