お久しぶりです。上野です。
いよいよ、司法試験及び司法試験予備試験まで、残り約1ヶ月となりましたね。
今日は短答対策についてお話しします。
短答と論文のバランス
直前の時期は、司法試験を受ける方も、予備試験を受ける方も、
短答と論文との比重を考えた勉強をしていく必要があります。
勉強を始めたばかりの方(初学者)に多いのですが、
短答を通過しなければ、論文を採点してくれない(司法試験の場合)、あるいは論文試験を受験できない(予備試験の場合)ために、まずは、短答を勉強してから論文に進もうと思い込んでいる人が多いです。
特に、短答は、いわゆるマーク式試験ですので、○か×かを判断するだけですので、取り組みやすい。気軽に勉強しやすいということもあります。
ところが、短答問題を解くのみでは、すごく非効率な勉強です。
短答知識とは
短答で問われる知識や能力は、ものすごく多岐にわたりますので、
短答のみを勉強しても、単発的な知識だけが身につくだけで、それが有機的につながっていかないのです。
パズルに例えるなら、ピース同士の形を見ながら「これかな、あれかな」等と試行錯誤しながら、はめていくような状況です。
つまり、行き当たりばったりの勉強になってしまうのです。
しかも、司法試験も予備試験も少し捻った問題を出してくるので、単発的な知識では太刀打ちできないことが多いのです。
(私も初学者の頃、このような勉強方法をとっていて、今振り返ると、本当に無駄な勉強をしていたと後悔しています。)
そこで、あらかじめ、パズルの完成図がどのようなものか、完成絵はどうなるかをあらかじめ把握したうえで勉強を進めていくことが重要なのです。
つまり、短答知識の核となるのは、論文知識なので、論文過去問も並行して勉強することが肝要です。
(直前期なので答案を実際に作成したり、解く必要は全くありません。)
3つのコツ
そこで、短答の勉強において意識してほしいことを3点お伝えします。
① 完璧主義にならないこと
正答率の高いものを優先して過去問を解きましょう。
コスパの悪い科目や分野は後回ししても構いません。例えば、会社法のマイナー条文の知識や、公法系のマイナー判例の知識などです。
② 単発的な知識にしないこと
自分がどの分野における、どの知識を習得しているのか、全体像を意識しながら、有機的につなげて勉強してください。
その際、関連知識を問われた論文問題と解答例を読むと、文脈の中で知識が定着しますので、周辺知識も併せて習得することができます。
③ 論文知識は絶対に正解すること
短答問題には、いわゆる短答プロパーと呼ばれる短答問題でしか問われない知識と、論文でも問われる論文知識があります。
特に、論文知識は、短答知識に包含される核心部分です。
この知識に関する設問を落とすと、短答合格・短答通過は危うくなります。
ですので、コツ②と関連しますが、論文知識はしっかりと習得しましょう。
以上の3つのコツを意識して勉強に励んでください。
ローラボでは、初学者向けの基礎力養成コースの個別指導も行っていますので、短答が苦手だという方は、ぜひご検討ください。
短答合格・短答通過をお祈りしています。
頑張ってください! 最後までお読みいただきありがとうございました。